朝起きると胃がでんぐり返りそうになっていた
吐き気もひどい
飲みすぎは体に悪いと知りつつも、人はなぜ同じ過ちを繰り返すのか
きっと一週間もすればまた同じことを繰り返す
俺は気分が優れぬので、彫刻の森美術館はパスして車で休んでる
と発言してみると、あっさりと彫刻の森自体が予定から外された
どうやら俺以外の人間は誰も見たくなかったらしい
そういうことは企画の段階で言ってもらえると嬉しかったのだが……
さくさくと車は走り、予定を短縮して箱根園に着いた
霧がひどく視界は狭いが、おかげでひんやりとしていて気持ちが良い
芦ノ湖をあひるさんボートで爆走すると、気分も大分良くなった
……このあたりから1号車と2号車の面々に意見の齟齬が出始める
予定を繰り上げてしまったために、午後が暇になった
どうやら密かに花火を持ってきた人間がいたようで
せっかくだから花火をしようと言われた
特に異存は無く、伊豆あたりの海を目指し、一路椿ラインへ
俺が車を運転したのだが、中々楽しい道だった
さて海に向かう道中、まだ明るいからやっぱり花火はやめよう
という発言が聞えてきた
どこか腑に落ちないものを感じつつも、とりあえずは横浜を目指す
そこで遊んで帰ろうというのだ
知らぬ道で苦戦する俺たちに、畳み掛ける様に入る一本の電話
「やっぱり横浜やめて帰ろう。千葉に美味しい飯屋がある」
すいません。せめて厚木の手前で言ってください
すでに町田まで来ているんですが……
かなり憮然としつつも国道246に入る
東西を結ぶ激戦区として有名な道だけに、戦々恐々と参入する
早速はぐれる2台の車
「周りの流れが速すぎて恐かった」と後に彼らは語る
流れに合わせて走れない子は、ドライブとかやらないほうがいいとおもいます
はぐれ、突っぱね、置いてけぼりにし、され、
とにかく千葉に戻った頃には、我々の亀裂は埋めがたく
事前にしっかりと予定を組まないと一体どういうことになるか
良い教訓が得られた旅行だった